「Equipments」カテゴリーアーカイブ

最近の収録機材たち

以下の機材を追加、更新しています。

ビデオ収録
– Panasonic Lumix GH4 (4K収録)
– Panasonic Lumix G7 (4K収録・長時間改造済み)
– Blackmagic Design Micro Studio Camera 4K (4K撮影)
– Blackmagic Design Video Assist (4K収録)
– CANON J15x8BIRS (放送用ズームレンズ)

音声収録
– TASCAM 20×20 8chマイクプリアンプ内蔵オーディオインターフェース
– Audio Technica AT4040
– AKG C390B

以上の機材更新により、
– 3カメまでのフル4K収録(3840 x 2160 / 30P)
– 8chまでの同時マイク収録
などが可能になっています。詳しくはお問い合わせください。

DAコンバータの製作

これまで、音楽鑑賞用や収録した音声の編集作業時にはデジットのPCM1792A使用のキットと自作電源、自作アナログ出力基板を組み合わせたDAコンバーターを使っていましたが、ほかのテイストも試してみたくなり、いまのとは全然傾向の異なるDAコンバーターを探していました。ネットの掲示板や製作記事をいくつか比較して選んでみたのが旭化成エレクトロニクスのAK4399。比較的最近のハイエンド用DAコンバーターなのになぜかディスコンになっているのが余計に興味をそそります。

こんな記事もあるのにね。どうしてだろう。

eBayで探してみたところ、USB入力→デジタル出力付きの完成基板が見つかり、よく読むとアナログ出力(差動入力と電流/電圧変換)も、さらに電源安定化までついており、トランスを用意するだけです。電源部分は下手すると差し替えだろうな、それでもDAC ICの価格を考えるとお得すぎるので、後日改造は覚悟のうえで購入。届いたのを見たところ、特に問題はなさそうです。

AK4399 DAC

さっそく手持ちのトランスとつなげて試聴。アナログ出力のオペアンプはNE5534(往年の名オペアンプ)が載っていましたが、DAコンバーターのこの部分にはあまり向いてないのは前回製作時にわかっていたので、秋月で2つほど新たに調達。ちょっとお高いけど、LT1115を使ってみることにします。

LT1115

音は…期待したとおり、PCM1792Aとは全く方向性が違う音です。1792は、周波数上下とも、またダイナミックレンジ上下ともとことん伸ばし切った感じで、あまり大した録音でなくても「ハイレゾ」のイメージで再生してくれる、よく言えば味付けの上手な、悪く言えば素材の味をあまり残さない音です。が、AK4399はその正反対で、つまらない録音だとよりつまらなく、いい録音だとよりよく聞こえるようになります。このへんのテイストの違いがいったいどこから来るのかちょっとわかりかねるけれど。ただ、ピアノの音はどうもAK4399のほうがピアノらしく聴こえるようですね、というか録ったとき聴いた音に近い。

また出力回路のオペアンプの傾向にもかなり左右されるのも面白いところで、ほかにOPA177も試したのだけど、優劣つけられないほど傾向が違うのでとりあえずLT1115にしていますが、ほかにもいくつか買ってきて試す価値はありそうです。高いとはいってもオーディオの世界で数百円でこれだけ音が変わる要素もほかにはないな(笑)。オーディオ用電源ケーブルとかUSBケーブルとか数万円の世界なのにね。LME49990あたりはぜひ試してみたい…。

さて、計測してみましょう。今回から計測は弊社自慢の超ローノイズADコンバーターを使用しています。ノイズフロアは驚異の-150dB、RMSでも-115dBというメジャーな高級オーディオインターフェースも真っ青のスペックです。

まずはPCM1792A。192KHz/24bit設定で1KHz を-3dBで出力し、AD側入力で-10dBになるように絞っています(2つのDACのアナログ回路定数の違いで出力レベルが異なるためです)。AD側は96KHzサンプリングです。

PCM1794A

ちょっと電源の回り込みが目立つかな。でも-120dBとかなので、常人、いやほぼすべての人の耳には聞こえません。これが聞こえるくらいだと、ピーク0dBが来た時に耳がつぶれます(笑)。THD(全高調波歪率)は0.001%台で、PCのオーディオ出力はもちろんたいていのオーディオ機器には負けません。

で、こちらがAK4399。

AK4399 - LT1115

ありゃりゃりゃ、どうしたことだろう。安物MP3プレーヤーでも最近はあまり見ないひどい特性。出音はこのイメージほどはひどくないのに。

じっくり基板を見直したところ、どうもアナログ回路定数がオペアンプに「厳しい」つまりよりドライブ能力を要求する値になっているようです。それになんと!電源回路でせっかく2系統のAC9V入力からそれぞれ別系統のDC5Vを作り出しているのに、一つはUSBインターフェースだけに、もう一つはAK4399のアナログ電源とデジタル電源に同時に供給しているではありませんか!うーん、デジタルオーディオ系のアナログ電源・デジタル電源を一緒にしちゃうのはちょっと基礎の基礎ができてないな…。ほんとはアースもちゃんと分けてほしいんですが…。基板の設計者の見識を疑ってしまいますね。やはり値段なりということか。

気を取り直してAK4399のデジタル電源をUSBインターフェース用5Vから取るようにしてアナログ電源から分離し、またオペアンプをより負荷に強そうなOPA177に差し替えて、再計測。

ADC AK4399

うん、電源回り込みがちょっとPCM1792Aより大きいのは、PCM1792Aには高精度ローノイズ電源でアナログ電源を供給しているせいでしょう。高調波の出方はほぼ同じです。超高域にちょっとひげが見られますが、これも常人にはまず聴こえません。数値的にもTHD 0.001%台となって引けを取りません。

これをベースに、まだケースにも入れてもらってないので、いくつか改良を加えていく予定。かかった金額はまだ9,000円ぐらいですね(笑)。

 

ビデオ編集 / MAスタジオ

ビデオ編集・MAスタジオを再構築し、新たにカラーグレーディングにも対応しました。
編集スタジオ
お客様の視聴環境のほとんどが家庭用テレビなので、最終色調整などは基本的に家庭用液晶テレビを基準に行います。

ビデオ・MA編集環境として、現在使用しているのは

等です。現在のところ、ビデオフォーマットについてはほとんどのメジャーなフォーマットを入力・出力ともサポートしています。またオーディオについても96KHz/24bitのハイレゾ、5.1chサラウンドをサポートしており、スタジオでの簡単な音入れ(ナレーション等)であれば対応できます(マイク持ち込み可、ファンタム電源対応)。

簡易的に周波数特性を計測してみました。
MAルーム音響特性計測
(測定系 AKG CK91/SE300、TASCAM US-366、WaveGene+WaveSpectra、ホワイトノイズで測定)
300Hz-350Hzに落ち込みが見られますが、おおむねフラットで目立った共振点はなさそうです。高域のロールオフが少し早すぎますが、20KHzの単音では1KHzの同レベル出力で-6dB程度なので、測定方法・測定系の問題と思われます。

収録用ADコンバーターの制作

自作ADコンバーター
自作ADコンバーター
7月最初の収録から使っているのがこれ、自作のADコンバーター。ADコンバーターというのは音声を収録する際の要となる機器、マイクなどからのアナログ信号をコンピュータで扱えるデジタル信号に変換する機器なのだけれど、フト思い立って作ってみたわけです。
以前にその逆、PCなどのデジタル信号をヘッドフォンやスピーカーで聴けるアナログ信号に変換するDAコンバーターを作ってみたときは比較的簡単に製作できたので、その逆も簡単だろうと考えたのだけれど、ちょっとそれは甘かった。というのもADコンバーターのほうがはるかに微小信号を扱うし、ノイズが載ってしまうと変換後のデジタル信号、つまりDVDやYoutubeなどで聴く音声ファイルなどにもずっと残ってしまうから。
なんどか試行錯誤し、市販製品なみに低雑音の回路をくみ上げることができた。あまり耐久性を考えずに製作したので、結構長丁場となるピアノ発表会の収録に使えるかどうかは少し不安だったが、結果として2回の収録とも問題なく、高品質の音声収録を実現できた。
すべてを一から自作したわけではない。要となる半導体は比較的簡単に手に入るが、それと必要最小限の部品を基板に乗せたものがかなり安く手に入るので、それらを組み合わせた。とはいっても4つもの出力が必要な電源部、それに一番ノイズに注意を払うべきアナログ入力部だけは自分で回路を設計して、プリント基板も起こして製作したものだ。写真では雑に見えますが、かなり注意深く配置してある。
今は設定はすべて固定値(サンプリング周波数96KHz ビット深度24bit)だが、今後必要な機能をちょっとづつ付加していける、のは自作のメリットといえるかもしれない。